いつも競合他社に負ける営業マンが、生まれ変わる行動とは?

営業スキル
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競合他社に競り負けてばかりの営業マン、いませんか?

ビジネスにおいて、競合他社との勝負は避けて通れないですよね。

商談はそこそこ良い感触で、それなりに勝算もあるのに、いざクロージングしてみるとお客様の「待った」がかかって、結局最終的には競合他社に持っていかれてしまう…

見積もり勝負で負けた、納期の条件で負けた、値引きの額で負けた…

負けた理由が頭の中を駆け巡ります。

では、

価格が安かったら勝てたのか?

納期が早ければ勝てたのか?

値引き幅を広げれば勝てたのか?

実は、そうではない場合がほとんどです。

競合他社に負けてばかりの人には共通点がある

この記事では、いつも競合他社に負けてばかりいる営業マンの原因を考察して、競合負けの少ない営業マンに生まれ変わる行動について書きたいと思います。

僕もたくさん競合負けをしてきました。

競合ハウスメーカーの同じ営業マンにサシで勝負して4連敗を喫したこともあります。
しかも半年の間に。

当時は僕もずいぶん上司からは指導されましたし、自分でも試行錯誤をしながら悩んでいました。

そんな経験から、競合負けを繰り返す営業マンの考え方と行動を改善する方法を実践してきましたので、それをご紹介しようと思います。

競合負けばかりしていた過去

僕が住宅営業の仕事を始めて1年ぐらいたったころの話です。

当時の僕は、未経験から住宅営業の仕事を始めて「ちょっと慣れてきたかな」という時期でした。

最初に契約を頂いたお客様の建築も終わり、初めての引き渡しも終わって、一通り住宅営業の仕事を経験しおわったころですね。

いろいろありましたが、ポツポツとコンスタントに契約が取れるようになっていた時です。

商談の初めにたくさんの競合がいる中を勝ち残り、最後の2社まで絞られるところまではいつも行くのですが、最後の最後で負けて競合他社に契約を取られてしまうケースが目立ち始めました。

先輩からは「お客様は家は1件しか建てれないので、最後まで残ったメーカーでも負けたら無意味」というありがたくも厳しいことを言われ続けていましたね。

商談の感触は悪くなかったんです。

お客様もよい感じで話を聞いてくれましたし、「気に入ってる」と言っていただけてもいました。

お客様がこんな感じの家にしたい、予算はこれぐらいで行きたい、要望は○○です、というものをくみ取って、ご希望通り、いわばお客様の言われるとおりにプランを作り、見積もりを作ってご提案していました。

確かに、お客様のご要望に沿った形のご提案でした。

お客様は「この希望が叶えば、井ノ口さんのことろで契約する」とまで言ってくれるのです。

なので、僕もたぶん契約だ、と思ってました。

ところが。

ご希望通りのプランを持ってクロージングをかけてみると、なぜか

「う~ん…」

と煮え切らない反応が多かったです。

こちらとしては、お客様の要望通りで提案してるのに、なぜ?
という感じです。

そして「別のメーカーでも見積もり出してもらってるからそれを見てから決める」

と言われるのです。

そして数日後お断りの連絡が入る。

デジャブじゃないかと思うぐらい毎回同じパターンでした。

初めから競っていた競合他社の場合もあるし、クロージングまでは競合の影は全くなかったのに、急に降ってわいたかのような競合が現れる場合もあります。

先にも書いたように、同じ競合メーカーの同じ営業マンに4連敗を食らったこともあります。
(今でもそのメーカーをみると嫌~な気持ちになります。トラウマですね)

当時の僕には何が悪いのか、全く分かりませんでした。

ただ、言えることは、これだけ同じパターンで負けるのだから、根本的な原因があるに違いない

ということだけは分かりました。

優秀な営業マンは、競合他社もお客様の要望も無視???

そのころの僕は、商談をしては競合負けを繰り返していて、行き詰っていました。

同じ営業所のトップセールスの先輩を見ていると、ほとんど競合他社と争っている感じがしません。

でも全く競合他社が入ってこないというのは考えられなかったので、トップセールスの商談をモデルルームの陰からこっそり盗み聞き(?)したりしてどうなってるのかを確かめました。

何回か盗み聞きしているうちに、2つ分かったことがありました。

1つ目は、競合他社のことをほとんど受け流していたこと。

2つ目は、「お客様の要望通りに提案してない」ことです。

競合がいようがいまいがさして気にせず受け流し。

さらにはお客様のプランの要望も、予算の要望も、引き渡しの時期の要望も、全くお構いなしに提案しているということが分かったのです。

僕のやっていることと全く逆だったので、びっくりしました。

僕は競合他社の対策を練りに練って商談に臨んでましたし、お客様の要望に応えないと契約にはならないと思って必死にやっていたので。

正直、トップセールスのやり方が「非常識」に思えて、とても真似できないと思いました。

競合他社に負ける営業マンが生まれ変わる3つの行動

競合に負け続けた僕と、勝率が高いトップセールス。

結論から先に言ってしまうと、

一見、非常識に見えた勝率の高いトップセールスのやり方が競合に勝つためには重要だったのです。

非常識っぽいトップセールスの行動こそ、「競合他社に負ける営業マンが生まれ変わる行動」なのです。

具体的に、どんな行動なのか、3つにまとめました。

その① お客様の要望に合わせない

これは、最も重要です。

お客様の要望を聞かない、のではなく、合わせないのです。

お客様の要望を聞いたうえで、迎合しない態度が大事です。

例えば、お客様が「3LDKの家を建てたい」という要望を言われたとします。

以前の僕なら「3LDK」のプランを作って提案していたと思います。

競合他社負けしない営業マンは、「4LDKが必要でない理由は?」と理由を探ります。

すると、お客様は、本当は4LDKが良いのだけど、値段が高くなるのでは?という不安を抱えていて、それを口に出したくなかったので「3LDKでいい」と言っていただけということもあります。

それで、ホイホイ3LDKで提案して、競合他社はヒアリングをきちんと行ったうえで4LDKの提案をしていたら、勝てませんね。

お客様が口出すことに合わせず、その真意を探ること。

これが競合負けをしない行動の第一歩です。

その② 他社にはない購買ポイントを作る

全く同じ商品を扱っている場合は別ですが、そうでない場合は各会社の商品やサービスに特徴があります。

その特徴を購買ポイントにまで引き上げる行動が競合他社に負けないポイントです。

特徴を伝えるだけではダメです。

その特徴がどうしても欲しい!というまで高めるのです。

それが弱いと最終的には見積もり勝負となってよく分からない理由で敗北します。

かつて、僕が車を買い替える時に、ドイツ車の営業マンから「この車のシートには厚い鉄板が入ってます。なので、事故にあった時の体へのダメージが日本車とは全く違います。これは我々の車にはすべて備わっているのです」と言われたことがあります。

僕はそれ以来、車を見に行くたびに「このシートには鉄板入ってるのかなぁ」という目で見てしまうようになりました。

そうなると、価格とデザインだけで選ぶことはしないで、シートに鉄板が入ってるかどうか、が購買ポイントの一つになったのです。

このシートが欲しいと思っているので、今、その車を買いそうになってます。

(予算的に奥様の猛反対にあってますので、実現は難しいですが)

こういう自社にしかない購買ポイントをいくつ作れるかが、競合負けを少なくするポイントです。

間違っても見積もり勝負とかになっては勝ち目は薄くなります。

ちなみに、他社でも同じ商品を売ってるような場合は、営業マンの人柄、ちょっとしたサービスなど、商品以外の購買ポイントを考えなければなりません。

その③ 自社商品のデメリットを伝える

商談は、つい自社製品のアピールばかりになってしまいがちです。

それは悪いことではないのですが、自社製品のデメリット、ウィークポイントを伝えることが競合負けを防ぐ有効な方法になります。

自社製品のデメリットは、裏を返せば競合他社のメリットになるケースが多いです。

しっかりデメリットを伝える。

だけど、そのデメリットを自社製品のメリットが上回れば、もはや競合が入る余地が少なくなります。

デメリットも承知の上でメリットが欲しい、と思わせてこそ、競合負けが少なくなるのです。

デメリットを伝える、というと、わりとサラッと言って終わりの営業マンが多いです。

でもそれでは効き目が薄い。

デメリットの理由、つまりなぜそのデメリットが生まれるかということを伝えないとあまり意味がありません。

例えば、僕が所属していた住宅メーカーは、工期が長いのがデメリットでした。

お客様にとっては引き渡しが遅くなるので、あまり歓迎されるものではありません。

僕は、頑丈で長持ちさせるために他社よりも多くの工程を設定しているから工期が長くなる、という説明をしました。

すると、不思議とデメリットがメリットのように思えて、逆に工期が早いメーカーに不安を感じたりしてくれました。

このように、デメリットは伝えるだけではなく、なぜそのデメリットが生まれるかまで伝えなくては効果がありません。

その後僕は、どのように生まれ変わったか

今の僕は、競合負けはほとんどしません。

と、言いたいところですが、それはないですね(笑)

ただ、競合負けがグーンと少なくなったのは確かです。

当初のお客様の要望とは違った提案でも、お客様が納得されて受け入れて下さるし、購入後の満足度もかなり高いと思います。

心から満足して使ってもらえるのが一番です。

価格だけの競争に打ち勝っても、こうはならないだろうな、とも思います。

また、商談のサイクルも早まりました。

商談の途中で、常にお客様に深いところでの確認をするようになったので、そもそもクロージングへ行くまでに消えていく見込み客も増えました。

これはこれでいいのかと思います。

元々、自分の商品を買って満足されるお客様でないなら、他社の気に入った商品を購入した方が幸せだと思います。

ただし、クロージングまでいったお客様の契約率は高くなりました。

クロージングまでいって断られることが少なくなったのです。

今日から使えるアクションプラン

競合他社に負ける営業マンが、生まれ変わるためのアクションプランは、

  1. 自社商品の良いところをリストアップする
  2. 自社商品の悪いところをリストアップする
  3. 良いところの理由、悪いところの理由を説明してみる
  4. お客様の要望が出た時の応答練習をする

具体的なアクションは?

1と2については、10個ぐらいづつリストアップして欲しいです。

多分、10個づつ挙げるのでも大変かと思います。

良いところ10個、悪いところ10個を挙げたら、次は3のそれぞれの理由を書いていきます。

良いところはなぜ良いところであるのか。

悪いところはどうして、悪いのか。

その理由を明確にすることが自社の商品を理解することになります。

4に関しては、出来れば先輩や上司などに協力してやってもらう方がいいです。

まずは、想定される要望を書き出して、それに対してどう応答するのか、トークスクリプト(シナリオ)を準備するといいでしょう。

お客様が要望を出してきた真の意味を確認するトークスクリプトがいいです。

先の例で言うと、「3LDKでいいです」と言ったお客様に対して「なぜ3LDKなのですか?」と尋問のようにストレートに聞き返すのは素人丸出しでNG。

「4LDKは必要ではありませんか?」「3LDKに何かこだわられるポイントがあるのですか?」など、工夫してみてください。

このアクションプランを実行して、練習し、競合他社に負ける確率を減らすことが出来れば幸いです!

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