「最終的に自己破産すればいい」は、本当に大丈夫か?
借金というのは恐ろしいもので、一度その沼にハマると勝手に増殖していくように大きく膨らんでいきます。 借金がある程度大きくなってくると頭をよぎるのが 「最終的には自己破産すればいい」 「自己破産すればチャラになってやり直せる」 という考えです。
でも、これは本当に大丈夫な考え方でしょうか?
ネットで検索すると、多重債務で苦しんだ人が自己破産をすることでその苦しみから解放されて新しい人生のスタートを切れたというような情報が多くヒットします。
確かにそういった一面もありますが「自己破産すればやり直せる」という安易な言い方は、実際に自己破産をしたことが無い人が言っていることが多いように感じます。
実際の自己破産はどういうものか?
これは自己破産を経験した人にしか分かりません。
今回は「自己破産するとどうなる?自己破産のデメリット」について、自己破産経験者の僕が解説してみたいと思います。
経験者しか分からない「自己破産の現実」
僕は以前、会社を経営していました。 飲食店を複数店舗運営する、飲食業の会社です。
約16年ほど経営者として仕事をしていましたが、そのほとんどの時期が資金繰りと債務の返済に追われる日々でした。
最初の数年はかなり稼ぐことができて、羽振りの良い生活を送れましたが、少なくとも10年以上は精神的にキツい期間でした。
結局、ビジネスが立ち行かなくなり、店舗閉鎖→会社と個人両方の自己破産を申し立てました。2013年のことです。その後、何度か裁判所へ出廷して2014年に免責決定されました。
ちなみに、よく勘違いされているのは、自己破産を申し立てたらそれで借金がチャラになるという誤解です。
実際は、自己破産を申し立てただけで借金がチャラになるという訳ではなく、申し立てたことに基づき裁判官が審理して自己破産を認めて再スタートさせるべしと判断されたら、自己破産が成立するということなのです。 この裁判官が自己破産を認めると判断することを「免責」と言います。
実際に自己破産をしてみて、確かに良かったこともありますが、あまりネットの情報には上がってこないようなデメリットも感じました。
この記事では、実際に自己破産するとどんなデメリットがあるのかについて解説します。
自己破産はしないほうがいい。そのためにも「早めの相談」を
これは当たり前のように聞こえるかと思いますが、できる限り自己破産はしないほうがいいです。
自己破産しか再生の道が無いと決断した時にだけ、自己破産を行うべきです。
ただし。
自己破産を視野に入れている場合であれば、出来るだけ早く行動を起こした方がいいです。
後から解説しますがちょっとでも自己破産を考えるような状況であるなら、とにかく早く専門家に相談するべきです。
なぜなら、自己破産をするにもタイミングと資金が必要だからです。 本当にどうにもならない状態になってから相談に行っても「手遅れ」となって、自己破産すらできないことになってしまいます。
僕自身もあと2ヶ月判断が遅れていたら自己破産すら出来ずに、どうなっていたか分かりません。
※自己破産するかどうかで悩んでいる人は、少しでも早く手を打つために、下記リンクから記事の後半へジャンプして読んでください!
(ここをクリックして記事後半へジャンプ)
では、早速解説していきたいと思います。 まずは自己破産の3つのメリットを解説し、その後5つのデメリットをお話しします。 最後に自己破産する(もしくは回避する)ためにどこに相談したらいいのか?について紹介していきます。
自己破産3つのメリット
では、まず自己破産をした時のメリットを3つお話しします。
自己破産のメリット① 返済のプレッシャーから解放
やはり、これは大きなメリットです。 自己破産を申し立てた瞬間から、全ての返済がストップして資金繰りなどのプレッシャーから解放されます。 借入先(債権者)から連絡が来ることも一切無くなりますので、精神的にはすごく楽になります。
自己破産のメリット②再出発できる
今までの生活から一新して新たに再出発することが出来るのも大きなメリットです。 自己破産前は生活も乱れがちになります。借金が膨らんでその返済に追われると、身の回りのあらゆることに気がいかなくなります。仕事にも身が入らなくなりますので自然に生活も乱れてきます。
返済のプレッシャーがなくなると、仕事や生活に集中できるようになるので、新たな気持ちで再出発することができます。
自己破産のメリット③お金に対して堅実になる
自己破産をするということは、どこかお金にルーズなところがあるからだと思います。 自分もそうでした。 自己破産を経験して、お金に対する考え方と接し方が大きく変わりました。 無駄遣いしなくなりましたし、堅実になったかと思います。
これは今後の人生において良かった点ではないかと思います。
自己破産5つのデメリット
では、自己破産をした時のデメリットを5つお話しします。
自己破産のデメリット① 財産はほぼゼロになる
自己破産する時に残してOKな財産は、再出発のための資金99万円までだけです。
お金になりそうな自分の持ち物は、すべて債権者(お金を貸してくれた人)に分配されるのです。 ちなみに、僕が債権者に分配したもの(差し押さえられた)は、
・自宅(一戸建て)
・車
・ゴルフ会員権2つ
・お店の設備機器など
・パソコン
・腕時計(ロレックス)
これらすべてを失いました。手元には現金が10万円ほど残っていたかと思います。 つまり、弁護士費用なども支払ったので手元に99万円も残せなかったです。
まさに裸一貫というところです。
正直、当面の生活費は妻の収入に頼っていた時期がありました。
自己破産のデメリット② クレジットカードが作れない
自己破産する時に全てのクレジットカードが使用停止になります。
破産前までのキャッシング残高があるカードだけでなく、持っている全てのカードの利用ができなくなります。 そして、そこから先、クレジットカードが作れなくなります。
よく「5年経てばクレジットカードが作れるようになる」という情報を目にしますが、あれは真実ではありません。
事実、もう免責降りてから7年以上経ってますがいまだにクレジットカードの審査が通りません。 確かにCICなどの個人信用情報には、5年で金融事故の記載は消えているのですが、クレジットカードの審査は通らないのが現実です。
5年経っても審査落ちする理由は、下記の記事でも書いているので興味のある方は参考にしてください。
「すべて現金とか、銀行チャージしてスマホ決済するので問題ない」 という人もいると思いますが、クレジットカードがないと実はすごく不便です。
そもそもクレジットカード登録しないと利用できないサービスが多くなってきてます。 自分が使いたいサブスクサービスなどの利用が制限されることがしばしば起きます。
また、ETCカードも発行してもらえないので、高速道路も不便で割高になります。
これは意外とストレスになります。
自己破産のデメリット③ 人間関係の破綻
自己破産をすると、少なからず人間関係の破綻が起きます。
もちろん、絶対とは言いませんが、僕の場合は何人かとの関係が破綻しました。
僕は自分でビジネスをやっていて、法人も個人も同時に自己破産をしたので、それまでお世話になった取引先の未払い分も、個人的に融資をしてくれていた人も、いろいろ親身に相談に乗ってくれていた人も、裏切る形になってしまいました。
本当は「何年かかってもこの人だけには返済したい」という人もいたのですが、自己破産をするに当たって、個別の債権者だけ特別扱いすることはできません。
全ての債権者との連絡を絶たれ、全ての債権者を平等に資産の分配を行うのです。
そのため、お世話になった人に不義理をしてしまうことになります。
自己破産のデメリット④ 決して楽ではない再出発
自己破産をしても、ほぼ周囲の人には知られません。 会社員をしている人が自己破産をしてもおそらく誰も気が付かないのではないでしょうか。
官報というものに破産した事実が掲載されて公表されますが、官報に目を通す人は一般的にはほとんど居ませんので分からないと思います。
僕のように自分でビジネスを行なっていた人間は、自己破産=仕事も失うということになります。 そこから仕事を見つけて、新たな人生をやり直すのはかなり困難です。
僕も40代で自己破産をして、調理師免許ぐらいしか持ってなかったので正直、新しい仕事を探すのに苦労しました。
飲食業であれば採用してもらえそうでしたが、さすがにもうその世界に身を置く気にはなれず、全く違う業界に再就職しました。
ただ、やはり40代・未経験・関連資格なしの人間は面接すらしてもらえず、結局契約社員での再出発となりました。
自己破産のデメリット⑤ 家族に迷惑をかける
家を失い、仕事を失い、財産のほぼ全てを失う訳ですから、家族に迷惑がかからない訳はありません。
当時中学生2人と小学生1人の3人の子供たちにも嫌な思いをさせたと思います。
ホームレス状態ですから、市営アパートの入居が決まる数ヶ月は実家の8畳間に家族5人居候して肩身の狭い思いをしました。
子供たちも何かを察したのか、何も聞いてはこないですが、今まで住んでいた家を失ってかなりショックだったのではないかと思います。
(自己破産をするかどうか悩んでいる人は、下記から読んで下さい↓↓↓)
自己破産をするかしないか。どちらにせよ「早めの相談」が絶対
ここから先は、少しでも自己破産ののことを考えている人に向けての内容です。
自己破産を選択肢の中にいれようか、という人は少なからず借金に苦しんでいる人ではないでしょうか? そこまではいかなくても将来的に債務超過になりそう…と不安になっている人もいるかもしれません。
そんな人に言いたいのは「とにかく、早めの相談を」です。 「まだ大丈夫」という考えは危険です。
自己破産にもお金が必要
意外と知られてないのですが、自己破産にもお金が必要です。 特に僕のように法人と個人の両方を整理する場合は高額になります。
また持ち家を持っていたり、車を所有してたりといった処分できる財産を持っている場合は「管財事件」というものになります。 つまり、財産をお金に変えて債権者に分配するということが必要になるということです。
そうなると「破産管財人」が指名されて財産を分配していく作業をするので裁判所にその費用を予納しなければなりません。 その費用が50万円以上かかります。当然その他にも弁護士費用も必要です。
僕の場合は、自己破産するのにトータルで130万円ほどかかったと記憶してます。
どうにもならない状態では自己破産すらできない
資金繰りが最悪のところまでいって、どうにもならない状態になると、自己破産すらできない状態になってしまいます。
なので「まだ大丈夫」と思っている時に早めに相談しておくべきです。
タイミングを逃すと再出発が切れなくなってしまいます。
「早めの相談」どこに相談したらいい?
僕が自己破産した当時は、弁護士事務所へ電話して直接弁護士さんに相談する以外に方法はありませんでした。
弁護士さんの相談料も決して安くはありませんので、相談するかどうするかすごく迷ったのを覚えています。
今は、メールや電話で無料相談を受けてくれる弁護士さんや司法書士さんがいるので、すごく相談しやすいと思います。
弁護士、司法書士ともに守秘義務といって相談者の秘密厳守の決まりがあるので、メールや電話でも安心して相談して大丈夫です。
全国的にも実績のある事務所を2つ紹介しますので、自己破産を考えている人は「とにかく早めの相談」をしてみてください。
相談だけでも気分が楽になります。
無料相談OKのオススメ弁護士事務所「シン・イストワール法律事務所」
こちらの特徴は、
・全国対応にて一人ひとり、しっかり時間をかけた無料相談。
・元金融業者スタッフが債権者側の手法を熟知した極限の交渉。
・損をさせない綿密な引き直し計算による過払返還請求。
・債権債務問題に専門特化した法律事務所。
という借金問題に特化した法律事務所です。
年中無休で無料電話相談を受けてくれますし、電話がちょっと…言う方にはメールでの相談も24時間受け付けてくれます。
「シン・イストワール法律事務所」↓↓↓
無料相談OKのオススメ司法書士事務所「アース司法書士事務所」
こちらの特徴は、
・24時間365日無料相談メール受付
・全国対応 全国出張面談可能
・業界トップクラスの低料金
・明快な料金体系 依頼時に報酬確定
・依頼後の追加報酬なし
・相談料・着手金はゼロ
・費用の分割支払い可能
など、低料金で債務整理が行えるのが魅力です。メール相談は無料ですし、全国対応なので一度相談してみるのもいいかと思います。
「アース司法書士事務所」↓↓↓
まとめ
自己破産のメリットとデメリットについて解説しました。 自己破産して数年が経ち、今思うのは、本当に早めに相談することの大切さです。
僕も正直、あと半年早く相談していれば、もっと苦労せずに済んだのではないかとさえ思っています。
もし、今、借金で苦しい思いをしているなら、自己破産をするかどうかは別として、今日紹介した法律事務所や司法書士事務所などに無料相談だけでもしてみた方がいいと思います。
<PR>
<PR>
コメント