手ごわい相手から自分の意図した返事をもらうカンタンな方法

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あなたの周りに天邪鬼(あまのじゃく)な人はいますか?

ちなみに、天邪鬼とは、

「 わざと人に逆らう言動をする人。つむじまがり。ひねくれ者」

goo辞書

という人です。
おそらく、「ああ、いるいる!」と顔を思い浮かべることができるひと、何人もいませんか?

天邪鬼というのは、別に特別な人ではなく、誰にでも少しぐらいは身に覚えがあるほどみんなそういう性質をもっています。

「本当はたいしてそう思ってなかったのに、ついムキになって反論してしまった」とか。
「どちらでも良かったけど、何となく気に入らなくて必要以上に強く反対してしまった」とか。

そんな経験誰にでもありますよね。

おそらく素直に「Yes」と言うと、自分が負けたように思えてしまう。
そんな心理でしょうか?

人は他人の意見で自分の意見を決めたくないと思う生き物なのでしょう。
素直に従うのがイヤという理由だけで、自分の思っていることと反対の事を主張してしまうものですね。

しかし。仕事でも家庭でも友人どうしでも、そんな天邪鬼な「手ごわい」相手と意思疎通しなくてはならない事や、意見の同意を取りたいと思うときなどがあります。

そんな場合はどうすればいいのでしょう?

実は、こういう手ごわい相手から自分の意図した返事をもらう簡単な方法があります。

それは、
「あえて自分の意図した事と逆のことを言ってみる」です。

自分の意図している事と逆のことをいってみると、天邪鬼な相手はあなたの言ったことと逆のことを言ってくるので、結果的に自分の意図した方向で話が進んでいくということなのです。

「ウラのウラは、オモテ」とでも言ったらいいのか、それに近い冗談みたいな話ですね(笑)

ただ、これは、カンタンではあるけれど、なかなか強力な対話の技術なのです。

僕が住宅営業の現場で実際にあった事例をお伝えします。

僕はハウスメーカーで営業をしていたので、当然新築の注文住宅を受注するのが仕事です。

土地を購入して新たに新築住宅を計画をするお客様もいらっしゃいますが、建て替えのお客様も一定数いらっしゃいます。

モデルハウスで営業マンと対峙したお客様は、高額な商品を売りつけられないようにガードを固めてくる方が多いです。

余談ですが、なぜかハウスメーカーの営業マンは口八丁手八丁に人を「たらし込んで」契約させてしまうというイメージがあるみたいですね。
営業マンの中でも「住宅」「保険」「車」を扱う営業に対してはそう思われる傾向にあります。高額商品を扱う営業は人にYesと言わせる技術がすごいと思われているのでしょうね。
ま、確かにそういう一面はありますが…(苦笑)

話を戻します。
建て替えのお客様に対して
「築30年でしたら、耐震性能のご不安もありますし、そろそろお立て替えの時期ではあると思いますよ」
などと言えば、だいたい
「いや、でもまだ割ときれいだし、まだまだいけるんじゃないかと思ってるんだよ」
などと返されてしまいます。

こう切り返されると、営業とお客様の水掛け論になってしまい、「すぐに建て替えたい」という言葉を引き出すのは至難の業となります。

僕は、いつもこういうお客様に対しては
「築30年でしたら、まだまだお住まいになれるのではないですか?」

とお聞きすることにしていました。
そうするとすごく高い確率(ほぼ100%)で
「いや、そうでもないよ。リビングの床などたわんでるし、軒先もはがれてボロボロになってるから」

などと、僕が言った「まだ住める」という言葉の逆、「そうでもない。ボロボロ…」という話が出てきます。
そうなった時にすかさず「そうですか。床がたわんでるとなるとそろそろお建て替えを考えても良いじきかもしれませんね」と返します。

こうなると、もう建て替えの時期は後へズラすことは出来なくなります。
なんと言ってもこちらは「まだ大丈夫なのでは?」といったにもかかわらず、自分が「もうボロボロ」と言ったのですから。

意図した事(建て替えたいと言わせたい)と逆の事(まだまだ住めるのではないですか)を言うことで、結局自分の意図した方向へ引っ張ってくることが出来るのです。

もし相手が逆に出てこないで素直に応じてきたらどうするか。

この場合、やり方は2つあります。
一つ目はその場面は相手に合わせて話を流しておいて、次にまた逆に振ってみるを繰り返すという方法です。

例えば先ほどの場合で言うと
「築30年でしたら、まだまだお住まいになれるのではないですか?」
「そうだね。まだ何ともないからしばらく住めるね」
「そうですね。では、お建て替えなどお客様の代では必要ないようですね」
「いや、でも子供に残すことを考えると、どうせ先に建て替えるなら今でも有りかなと盛ったりもしてるんだよ」

こんな感じ。素直に応じてきたものには「そうですよね」とさらりとかわしておいて、次にまた逆のワードをぶつけていく。あとはこれをひたすら自分の意図する言葉が出てくるまで繰り返すだけです。

二つ目は、シンプルにもうこの話題で意図する方向にもっていくのをあきらめるということです。こういうと身も蓋もないですが、対話力とは説得の技法ではないので、相手の本心を探り出せたら、基本それでコンプリートです。以前のブログ記事でも書きましたが、人は説得されない生き物だからです。
(参照記事:「説得なんて無駄」)

説得は、相手の意見を変えるように試みること
対話は、相手の本心を語らせること

大まかにいうとこんな違いです。

まとめ

いかがでしたか?
天邪鬼な手ごわい相手から意図した返事をもらう簡単な方法、
それは
「意図した事と逆のことを言う」
です。

カンタンな事なのですが、強力なパワーのある対話の技術ですので、一度試してみてください。

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