営業マンがよく使う手法に、キャンペーン手法があります。
昔からよく行われていたやり方ですが、いまだに効果があるやり方であるかと思います。
「今月中にご契約いただいたお客様に特別キャンペーンプレゼント…」というアレです。
マーケティング的に言うと「魅力的なオファー」というもので、このオファーはやはりお客様の購入の後押しにはなることなので、行うべきでしょう。
お客様が自社の商品にまだ決めきれていない時に、これを出すと逆に押し売りされているような感覚にもなるので、逆効果になることもあり得ます。
なので単純になんでもかんでもオファーを出せばいいというものではありません。
オファーのタイミングと勘違い
オファーを出すにもタイミングというものはあります。
それと、このオファーを決定的なクロージング材料にしてしまう人も見かけますが、これはあくまで「後押し」材料であって、このオファーメインでクロージングしてしまっては上手くいきません。
このキャンペーンがお得なので契約して下さい!というものはNGということです。
あくまでオファーは最後の背中を押す材料にとどめておくべきです。
難しいのは、商品は気に入っているし、契約もしたい。
ただ踏ん切りがつかない…という方に対してオファーをぶつけるケースで
(普通に考えると、この場面こそオファーを出してクローズしていく場面)
「来月もまた何かキャンペーンがあるのでは?」
という、ことを言って尻込みするお客様も少なからずいます。
営業の現場では毎月何かしらキャンペーンは行ってますので、お客様の言うことはもっともなのですが、それを言ってしまうとなかなか契約の踏ん切りがつきにくくなってしまいます。
そんな時に、強引に「こんなお得なキャンペーンはそうそうあるものではないです」
と言ってしまうと、余計にガードが固くなって契約見送りになる場合があります。
では、どう対応すればいいのでしょうか?
今回はオファーを出したタイミングで、来月のキャンペーンを気にするお客様の対応についてお話しします。
この話し方をすれば、かなりの確率で今ご契約をしていただけることになります。
もちろん、オファーをクロージング材料にしている人はダメですよ。
あくまで、オファーを後押し材料にした場合についてのお話です。
オファーに対して尻込みするお客様に対するトーク
そのような場合は、
「おっしゃる通り来月も何かしらキャンペーンはあるかと思いますが、どんなキャンペーンかは分かりません。ひょっとしたら今月よりお得なキャンペーンかもしれませんし、逆に今月の方がよいかもしれません。言えることは今月のキャンペーンは確実に終わってしまうということです。今月のキャンペーンはかなりお得なので、こちらを選ばれても損はないかと思います。ただ、来月のキャンペーンに賭けてみるでもいいですよ」
こういう流れでお話をします。
すると、かなりの確率で今月の契約を選択されるケースが多いです。
(商品を気に入っているという前提です)
これには理由があります。
人には「近視眼バイアス」というものがあります。
近視眼バイアスというのは、将来のより大きな利益より、今目の前にある利益を優先してしまう。こうした心理のことをいいます。
例えば、今日だったらチョコレートを1個もらえる。明日だったら2個もらえるかもしれないし、0個になってしまうかもしれない。
こんな条件だったら、人は大部分が「だったら今日1個もらっとく」という選択をしがちということです。
つまり、人は将来の不確かな得をするかも…という条件よりは、今確実に得られる利益を獲得したがるということです。
オファーに対して尻込みするお客様には「近視眼バイアス」を意識したトークを展開することを心がけるといいと思います。
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