その言葉、伝わってますか?
同じような言葉を使っても、相手に伝わることもあれば全く伝わらないこともあります。
以前、営業のスキル的には同じような営業マンがいて、トークの内容も遜色ないのに契約率に差がある2人を見たことがあって不思議に思っていたことがありました。
同じような実力があるのに、長いスパンで営業成績を比べると契約率に大きな差となって表れたのです。
つまり、同じようなことを言ってもお客様に伝わる場合と伝わらないことがあるんだなぁということの例です。
では、なぜこんなことが起こるのか?
最初は分からなかったのですがよくよく注意してその2人を比べていると決定的な違いに気が付きました。
それは、「語尾」
つまり言葉の最後の言い方の違いです。
これに気づいてから、意識的に成績の良い人のような語尾に変えたところ、商談がピタピタ決まるようになってきました。
話の内容は変えていないにも関わらずです。
では、それは語尾をどういう風にすれば伝わるのか?ということになります。
伝わるためのたった一つのポイント
結論から先に言うと、伝わる言葉にするためには語尾を「断言」の形にするということです。
たったこれだけで伝わる確率がグンと上がります。
よくよく聞いているとこの「断言」の形で話を終える人は驚くほど少ないことに気が付きます。
自分も知らず知らずのうちにこの断言をする意識が薄れて、つい断言を避けた語尾になってしまいます。
語尾を断言の形にすると、それだけで話し手が自信に満ち溢れた印象になるし、話の信ぴょう性が上がります。
それに対して語尾を断言の形にしないで話すと、自信のない弱弱しい印象とともにどこか怪しい感じになってしまいます。
例えば書籍か何かを人に勧める場合を例にしてみます。
A:「この本は面白いよ。きっと君の仕事に役立つから読んでみなよ」
B:「この本は面白いと思うよ。君の仕事の役に立つかもしれないから、読んでみるのも良いかもしれないよ」
AとBの違い、どうですか?
どちらが読んでみたくなりますか?
Aは語尾を断言して終わっており、Bは断言を避けた表現です。
内容は同じ。相手の仕事の役に立ちそうだから読むことを勧めるという内容です。
でもどちらがより「じゃぁ読んでみようかな}と思う確率が高いかというと、断然「A」です。
人は自分の言動に責任を持たなければならないという意識で生きています。
もし、自分が勧めたことを実行して「思ったほどじゃなかった」と思われると責任を取れないと思ってしまうのです。
だから断言を避け、弱い表現にして自分へ降りかかる責任を回避しようとするものなのです。
逆に本当に相手方の役にたったとしたら、「自分が勧めたのは間違いじゃなかった」と救われるのでしょう。
真剣に人と対話でぶつかり合おうとするなら、もっと自分の言葉に対してリスクを取っていくべきです。
リスクの保険ばかりかけた話し方をするから、イマイチ相手に伝わらない。
それがお互いとも保険をかけたような話し方をする人同士であれば、なおさら何を話しているのか、あっという間に見失ってしまいます。
まとめ
伝わる話し方とは、語尾を断言にする話し方。
自分の発した言葉のリスクは潔く取って、相手に自信のある印象を与えましょう。
そうすれば今までよりもグンと伝わる確率が上がります。
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